国語が苦手科目になってしまったというお子さんは意外と多いものです。
こういうお子さんのほとんどは文章問題が苦手です。
苦手意識を取り除くのには小学校3年生までが良いでしょう。
国語の文章問題は、大きく分けると、説明文と、物語に分けられます。
今回は「物語」の文章問題に関してです。
- うちの子は国語の文章問題が苦手だ
- うちの子は問題文をきちんと読めているのか不安だ
- 物語の読み方をどう教えていいか分からない
- 塾に行かせても国語が伸びない
こんな悩みをお持ちのご両親にぜひ読んでいただきたいと思います。
ちなみに、説明文に関しての対策はこちらを参考にしてください。
もくじ
物語の問題が出たら必ず最初にする事
まず、登場人物を整理するようにしましょう。
誰が、何をするストーリーなのか。
物語というからには必ず主人公が登場します。そこに、別の人物が出てきたり、何か事件がおこったり、これで話が成り立っているわけですね。
こんなの当たり前と思わえれるかもしれませんが、物語の読解が苦手な子はまず、ここが整理できていない事が多いです。
登場人物の気持ちの動きに注目する
ここが最大の山場です。
物語の文章問題においては、登場人物の「気持ち」が最も重要なポイントです。
うれしいのか、悲しいのか、寂しいのか、最初と最後でどう変わったのか、とにかく気持ちの動きには大注目してください。
登場人物の整理と、気持ちの動きがつかめない理由
ここまで書いた「コツ」は大人から見れば、「そんなの当たり前で、難しくないでしょ」と思われるかもしれません。
しかし、国語の問題をよく思い出してください。
本来、物語は、何ページかの作品が元々あるわけです。それの一部を問題用に抜き出して、出題するわけです。
つまり、本の一部分だけを読んで、整理して理解しろというのが文章問題ですから、何となく読んでいくと、登場人物、気持ちの動きを見失ったり、違う解釈をしてしまうのです。
心の状態を表すアイテムや景色に大注目
物語では登場人物の心の動きを間接的に表現するために、景色や、アイテムが登場します。それらしきものが出てきたら、決して見落とさないように、訓練をしておきましょう。
いわゆる心象風景というものですね。こんな感じでしょうか。
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ぼくは、いい考えが浮かばず、考え続けた。何日も考えた。でもいいアイデアなんて全く浮かばない。
ふと、何かが光った気がして、庭を見た。光の正体はあじさいの葉についた水滴に反射した太陽の光だった。
ここ数日は雨が降り続いている。昨夜は怖いくらいのどしゃ降りだった。そういえば、いつの間にか雨はやんでいる。しかも、日も照り始めていた。
例えばこんな文章があった場合、主人公の「ぼく」は何かに悩んで数日間必死に考えた。でも何も思いつかない。
しかし、雨がやんで、日が照り始め、水滴の光が部屋に入ってきたという描写から、もうすぐいいアイデアが生まれる事を予感させますね。
しかも、水滴が光っただけです。ほんの小さなことから、大きいアイデアが生まれる展開があるかも知れませんね。
*私が勝手に作った文章ですから、前後のストーリーはありません。
象徴となるアイテムを見つけたら凄い
物語では、絶対ではありませんが、作者が意図的に登場させる、アイテムがあります。
物語がスイスイ読めるレベルのお子さんには、ぜひこの視点を持てるように教えてあげてください。
例えば、さっき私が勝手に考えた例文を書きました。これが仮に、もっと長い文章だったとして、「あじさい」がまたどこかで登場してくるかもしれません。
その時は、成功やアイデアの象徴として描く意図をくみ取れるようになってほしいですね。
小学生のうちにこのレベルまでくれば、もう物語の文章問題は卒業に近いでしょう。
この点に関しては別の記事でもう一度細かく説明させていただきます。
物語の苦手を克服するために親がすべきこととは?
まず、勝ちパターンともいえるような、決まった型に沿った読み方ができる練習をさせてください。
そのためには、違う文章でも同じような質問を繰り返してください。
- この文章は誰が、何をする話?
- 他に誰か出てきた?
- それは主人公とどういう関係?(友達?親戚?)
- この景色は何を表しているの?
- 主人公はどういう気持ちだったの?うれしかったの?
- 最初からうれしかったの?
これは一例ですが、
- ストーリーを整理できるような質問をする
- 登場人物を整理できるような質問をする
- 気持ちの動きを掴めるような質問をする
- 心象風景、象徴などを見つけるような質問をする
こんな感じでお子さんが整理できるように誘導してあげてください。
本ブログでは親も教え方を勉強しなければならないという視点でいくつかの記事を書いてきました。
国語も決して例外ではないのです。
お子さんが国語の物語が得意になってくれることをお祈りしています。