小学校受験は面接を避けては通れません。
「面接ではどんなことを聞かれるのだろう?」
「子供がきちんと質問に答えられるだろうか?」
「親は何を聞かれて、どう答えるべきなのだろうか?」
「そもそも模範解答ってあるの?」
今回は小学校受験で面接を控えたご両親へ向けて書いてみたいと思います。
もくじ
小学校受験の面接での子供の受け答えによる合否の判断基準は?
これは小学校によって基準が違います。
どういう子供が校風に合うか、どういう子供に来てほしいかが判断基準となります。
例えば、規律や積極性を第一に考えている学校は、大きな声でハキハキと答える子供を評価する傾向にあります。
国立の小学校は規律や礼儀を重視する傾向が強いと言われていますので、やはり面接では大きな声で、ハキハキと答える練習をしておくべきです。
これに対して、心の成長を重視する学校では、穏やかで、協調性が持てるかを判断基準にします。
あまりにも、訓練によって作り上げられた、大きな声で積極的な面接テクニックはマイナスの印象を与えてしまいます。
特に私立の小学校の場合は、判断基準が学校によって、まったく違いますので、目指す小学校の特色を知る事こそが、一番の面接対策だと思ってください。
子供への質問の種類と模範解答
面接官が子供に聞く事は大きく分けると3つに分けることができます。
- 子供自身に関する質問
- 子供の趣向、感性に関する質問
- 子供の能力を試す質問
1.子供自身に関する質問
お名前は? 何歳ですか? 何月生まれですか? 朝ごはんは何を食べてきましたか?など子供自身に関する質問です。
答えはそのままです。一応、ですます調で答えられる準備だけしておきましょう。
2.子供の趣向、感性に関する質問
好きな色は? 好きな食べ物は? 何をして遊ぶのが一番好き?
ここでも特に答えを作り上げる必要はありません。
強いて言えば、例えば何をして遊ぶのが好きか?という質問に対して、本当にキラキラした目で、イキイキと語れるかはポイントになります。
本当は家の中で、おままごとをするのが大好きな男の子がいたとしましょう。
親としては、そのまま答えると印象が悪いと勝手に先読みして、面接対策のために、外で野球をするのが大好きだというストーリーを作り上げて話す練習をさせても恐らく楽しさは面接官には伝わらず、マイナスの印象にしかならないでしょう。
3.子供の能力を試す質問
家からここまでどれくらいの時間が掛かった? 家の近くには何がありますか? お父さんとお母さんの好きなところは?
日常について、頭が整理できているかを問う質問です。
対策として、普段から、距離の感覚、時間の感覚、好き、嫌いの感覚でなぜ好きなのか、嫌いなのかを言葉で話せるようコミュニケーションを取っておきましょう。
くれぐれも、面接対策としてではなく、日常のコミュニケーションとして行ってください。
ちなみに、能力を試す質問にうまく答えることができなくとも、それが合否に直結することは、あまり無いので過剰に心配する必要はありません。
たまたま、知っていたか、たまたま練習していた事が当たったかの要素が強く、そんな事で合否を決めていたら、学校はダメになります。
子供の能力に関して、筆記試験でお悩みのご両親はこちらをご覧ください。
模範解答など存在しない
質問にどう答えるべきかという模範解答は存在しないと思ってください。
そんなマシーンのような子供を求める学校はありません。
もし、そんな学校であれば、お子さんを通わせるのは可哀そうです!
唯一気を付けること、練習すべきことは、質問にきちんと答えられるかです。
好きな本は何?と聞かれて、カブトムシと答えてしまうと、質問の答えになっていませんよね。
つまり、面接ではコミュニケーションがきちんと取れるかを見ているのです。
多様性が求められるこの時代に、ネットや本に載っているような模範解答など学校は求めていません。
親としての模範解答はあるのか?
小学校面接において、面接官は親に立派な答えを求めていません。
見たいのは子供との関係性です。
なぜ、本校への受験を決められたのですか? どんなお子様に成長してほしいですか? お子様の長所と短所を挙げてください。
カッコいい答えなど不要です。
ありふれた答えであっても、子供と目線が合っていて、生き生きとした日常が見えてくれば、それこそが模範解答なのです。
面接官は、何をどう答えたかではなく、面接全体から子供との関係を読み取りたいのです。
休みのはお子様と何をされていますか?
公園で鬼ごっこをよくしています。親子で走る事ができますし、シンプルでありながら、一番楽しんでくれているようです。時にはボールを使って、そのボールをぶつけられたら負けというようにルールをアレンジしたこともあります。
何も飾った答えではありませんが、横で聞いている子供は、その時の光景が浮かんできて、顔がほころぶ。
面接官はそんなところも見ているのです。
親として面接で絶対にやってはいけない事
子供は面接など慣れていませんから、黙ってしまったり、急に変なことを言い出したりします。
そんな時、親が横から口をはさんだり、せかしたり、注意をしたりすることは絶対にしないでください。
子供とはそういうものです。
子供が予定通り、期待通りいかないときほど、余裕をもって見守ってあげてください。
ここも面接官は見ています。
なぜ合格できたか分からない?
これはよく聞く話なのですが、面接で、質問に対して、子供が黙ってしまって、合格をあきらめていたご両親から、なぜか合格しましたという喜びの報告をいただいたことがあります。
きっと、苦戦している我が子に対して、余裕を持った、安心感のある対応をご両親がされたからでしょうね。