記憶術や記憶法などと呼ばれる方法は数多くありますが、
私が唯一効果を感じたのは「ユダヤ式記憶術」というやり方でした。
その具体的なやり方と効果を説明します。
もくじ
手順①生命の樹の意味を理解する
ユダヤ式記憶術のキモとなる生命の樹の図の意味を理解する。
⇒ただし、使いながら覚えればOKですし、筆者の松平さんも書かれていますが、絶対このように使わなければダメというものはありません!むしろ、どんどんアレンジして自分のものにしていくべきです。
手順②生命の樹に当てはめる
生命の樹の各場所に、覚えたい(理解したい)項目を当てはめる。
⇒ここがポイントですね。繰り返しますが、絶対的な当てはめや使い方はありません。実践の中でアレンジができます。ここが強みです。
手順③頭を整理する
生命の樹に当てはめた図を眺めながら、頭を整理する。
⇒正直、当てはめた時点で整理されています。
試験で答えられない場合、その多くは覚えていないのではなく、覚えている知識をうまく出すことができないのです。この現象は知識を整理することでかなり解消されます。
繰り返しになりますが、自分が使う科目によって、いくらでも応用が効きます。
具体例
私なりに具体例を挙げてみますので参考にしてください。
法律の世界には、意思主義といって契約成立の条件として
それぞれの意思の合致があれば契約は成立するという原則があります。
しかし、一方で契約書や領収書のように意思の合致以外の要素が実務では
存在しますよね。なぜでしょうか。
(少し乱暴に結論付けた解答ですが)
意思主義は民法の世界、契約書、領収書が登場するのは当事者が
契約成立の有無などを争う民事訴訟の世界。それぞれ、登場する場面が
少しづつ違ったり、それぞれを補ったりする規定として活躍するわけですね。
少し勉強した方であれば、意思主義の意味も、もちろん証拠や民事訴訟の原則も理解しているのですが、このあたりをきれいに説明するとなった時に、バラバラに頭に入っている状態では、いざというとき、使えない知識となってしまうのです。
このように、バラバラになっている項目がすべて太い線でつながり
忘れる事がなくなる。これが「ユダヤ式」の素晴らしいところです。
また、歴史の試験を想像してください。
鎌倉幕府を開いたのは誰か?という問題に対しては
待ってましたとばかりに、源頼朝と答えることができますが、
試験ではそうはいきません。
その背景や、関わった人物、また、その後の影響など
なかなか痛いところを聞いてくるものです。
ユダヤ式記憶術ではすべてがつながって、頭に入っていますので、
どこを切り取って、どんな方向から聞かれても答えることができます。
皆さんの周りにいる頭のいい人を思い浮かべてください。○○とは何か?と聞かれて△△というピンポイントの答えを覚えているのではなく○○という物事の本質が分かるから△△という答えを導き出せる。そんな感じがしません?
テストのときに、波が無いですし、いつも高得点が出せるのは何を聞かれても自分の引き出しから必要なものを出してきさえすればよいからなのです。
もう一つ例えを出します。
第一次世界大戦当時、A国と同盟関係にあった国を次から選びなさい。
という問題があった際に、知っていれば、答えを出せますが、ユダヤ式を使ってその周辺の論点を抑えた人は、知らなくても答えが出せるのです。A国の宗教、民族性などから考えるとB国と仲が良さそうだ!と考えて答えが出せるのです。
知らなくとも、考えて、答えが出せるようになるというのも
この教材の強みですね。
ユダヤ式記憶術の弱点は?
私は理系科目と語学には向いていないように感じます。
(筆者の松平さんには怒られますね。)
この記憶法は強烈にロジックに強くなります。
数学はともかく、語学はロジカルにいくより、どんどんシンプルに繰り返す方が良さそうな気がします。ただし、この教材には、数学や語学での活用も書かれていますので、一個人がケチを付けているだけと思っていただいて結構です。
語学に関してはこちらを参考にしてください。
試験というものは大なり小なり一生付きまといます。早い段階で、試験を攻略する成功体験を得る事で、人生は変わるかもしれません。
試験を恐れず、チャレンジされる方を心から応援致します。